あかパンダブログ

福島県に住む23歳。ドクターマーチンの記事が人気。人生のブログ化を目標にライフスタイルブログを運営しています。

【台風19号で家が浸水】自宅浸水まで時系列順に行動を晒す。

さて、台風19号で家が水浸しになりました。

 そんな軽いテンションで話すことじゃないんですが仕方ないですね。

終わったことですし。

 

www.redpandablog.work

 こんなブログをあげて、酷いことにならないといいななんて言ってたんですが、今回はダメでしたね。

家にまで水が来るなんて、祖父曰く初めてだそうです。

 

2019年10月12日 夜

 

本列島横断ツアーを開始した台風19号。

我が家があるのは福島県、阿武隈川の近く。

そのせいもあって昔は洪水被害が良くあったそうです。

しかし、堤防が整備されたことで被害は激減。少なくとも私が生まれてからは堤防を越えるような洪水はなかったように記憶しています。

そして、我が家は阿武隈川に近いは近いんですが、今まで洪水の直接の被害を受けたことはなし。

家の立っている土地一帯が、周りと比べると高いんだそうです。

 

家には私と母、妹。すぐ向かい側にある祖父の家には祖父と祖母がいます。

あるとすれば停電くらいだろう。モバイルバッテリーの準備はバッチリだし、水も食料も用意した。一応車のガソリンも満タンです。

あとは台風の被害が少ないのを願うのみ。よし、寝よう。

 

 

2019年10月12日 24時ちょい前

「あかパンダ!起きて!須賀川の方阿武隈川ひどいって!」

母に起こされる私。

いとこから電話がかかってきました。

なんでも住んでいる須賀川で阿武隈川から水があふれ出したのだとか。

 

あかパンダ(もしかするとこっちもマズイか?)とは思いました。

とりあえず服を着替えます。

動きやすいようにジーンズに履き替えて、ラム革のシングルライダースの上に雨に強いコーチジャケットを。あとは雨に強いドクターマーチンのチェルシーブーツ。

どこか逃げるにしても半袖短パンじゃ恥ずかしい。

 

すぐ近くに住んでいる祖父にも連絡。

とりあえず起きていたようで、みんなで一度集まって私のいる家で対策を考える話になりました。

とはいえ、この頃はまだそんなに心配はしていませんでした。

一応逃げる準備をしておくか、くらいで。

 

 

2019年10月13日 0時過ぎ

武隈川の様子が気になります。

とりあえず外の様子を確認しますが、まだ特に変化なし。

風はなく、雨がちょっと強いだけ。

 

祖父と祖母が来る前に川の近くに行って様子を見ることにします。

でも、「田んぼの様子を見に行って死亡する」みたいなのはいやなので、状態が確認できたらすぐに帰る方向で。

近くに行くと、川の方からあるって来るおじさんが。

 

母「こんばんは、川の方行かれましたか?」

 

おじさん「行かないほうがいい、危ない。もう溢れてる。」

 

母&あかパンダ「!?」

 

これはやばい、まぁ溢れたとしても家はの土地は高い場所にある。

家に水は来ないだろうけど、念のために車はもっと高い場所に移したほうがいいな。そう思いました。

福島県は車社会です。我が家もなかなかの台数がありまして、家の周りだけでコンパクトカー2台、軽自動車が1台の計3台も置いてあります。

とりあえずこれを高台に逃さなければ。

 

 

2019年10月13日 0時30分くらい

とりあえず、祖父が趣味で野菜を作っている畑へ車を避難させることにします。

家から10分くらいの距離で高台にありますから、少なくとも水害とは無縁の土地です。

阿武隈川の氾濫が始まったと行政から報告がありました。

でもまぁ大丈夫なはずです。なんせここまで水が来たことはないんですから。

 

まずは祖父が車を畑へ運転していきます。

一応大丈夫か確認して連絡するからとのこと。

祖父の車を誘導して、無事に見送る・・・ン?

 

 

2019年10月13日 0時30分過ぎ

害は川から水が押し寄せて起こるんだと思っていました。

祖父の車を見送って家に入ろうとした私の近くにあった側溝。その網の部分から水がじわっと出てきました。

祖父を見送ってからなんて流暢なことは言っていられそうにないので、すぐに祖父の車を追いかけて窓を叩いて、他の車もすぐに高台へ避難させることを伝えました。

 

家に入って、大急ぎで必要なものだけリュックに詰め込みます。

iPad、モバイルバッテリー、鍵、財布、水、お菓子、あとはビニール袋をたくさん。あと何を詰め込んだかは覚えてませんけど、色々と。

車を置いたら家に戻る予定です。まだ時間はあるはずですから。

 

 

2019年10月13日 0時50分

は無事に高台である畑へ。

無事に皆、畑に到着。

軽自動車に乗り換えて家に戻ります。

 

 

2019年10月13日 1時くらい

い家には浸水していませんでした。

でも家の横の道路には少し水が張っています。

ここら辺で家族も覚悟を決めていたと思います。

これは浸水するかもしれない。

 

家に乗ってきた車ですが、家の前に置いておくわけにはいきません。

とはいえ、おく場所も・・・

家の一階の大切なものをまとめつつ作戦会議。

家からすぐの場所にある祖父が所有する土地に、車を置いて歩って家に帰る作戦に。

そっちも水が上がるかもしれませんが、「ここよりはマシ」とのこと。

 

私と祖父が車を運ぶチーム。

残りのチームは、一階にある家財道具を二階に上げる係です。

外に出ると、水は玄関に入りそう。

靴のソールよりは高そうです。まぁドクターマーチン強いから大丈夫。

祖父と一緒に車に乗り、車を出発させます。

 

 

2019年10月13日 1時15分くらい

を無事に避難させた私と祖父。

歩いて家へ戻ります。雨も止んで、静かな夜。

しばらく歩いて、家の方へ近づくと、もう水の量はくるぶしより上になっていました。

 

 

道はちょっとした流れるプール状態。

つい15分くらい前まではへっちゃらだったドクターマーチンですが、履き口から水が入ってきます。

あるっていると足を何かに蹴飛ばされました。

私と祖父がほぼ同時に。

なんだ?と思ったら流木。マジかよ。

そんなに水かさはないのに流れがあるので転びそう。

祖父と手を組んで家まで歩きました。

 

 

2019年10月13日 1時30分くらい

事に家に到着。私も祖父も足は濡れましたが、それだけで済みました。

怪我とかはなし。部屋にはまだ浸水はしていない。でも玄関にはすでに水が侵入。

いずれ水かさが増えたら部屋にも浸水してくるでしょう。

 

まだ残っている家財道具類を手伝って二階にあげます。

玄関の水を見る限りは、もう少し猶予はありそう。

 

 

2019年10月13日 1時30分くらい

害の怖さを知りました。気づくべきでした。

だって側溝から水が溢れてきていたのを見ているんですから。

考えてみりゃあありうることです。

水は玄関からは入ってきませんでした。

 

下から湧いてきました。

家財道具を挙げている最中。じわーっと。カーペットの上に水が湧き出てきました。

びっくり。スピードを上げます。大切なものは二階へ、そうでないものは一階へ残す。でも出来るだけ高いところへ。

できることはしました。

私の足の甲くらいまで一階が水に浸かった時、電気が消えました。

多分漏電したんでしょう。

二階は無事だったんですが、一回の電気はつかなくなりました。

懐中電灯の灯りで少し作業をして、二階に避難しました。

 

 

2019年10月13日 2時くらい

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全に一階はおじゃんです。

iPhoneで撮った動画から切り取ったので画質が悪くてすみません。

一階は水に浸かってしまいました。

 

どれくら水に浸かっているのかはわかりませんし、怖いので見たくありません。

とりあえず家族みんなで寝ることにします。

救いは電気、ガス、水道が生きていること。

普段見ませんが、テレビの音に救われました。

無音だったら発狂していたかもしれません。

 

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の外の様子がこれ。

もし車を置いていたら完全にアウトでしょう。

写真中央上の車なんかはボンネット付近まで水に浸かっています。

多分、家の外に出たら太ももくらいまでは水に浸かっていると思います。

流れもありますから立ってはいられないでしょう。

完全に孤立しました。

 

夜は無理やり寝ようとしましたが、寝れませんでした。

なので外の水をずーっと見てました。

高さの目印をつけて、水位がどうなっているのかって。

GoProでタイムラプス撮影もしました。

4時くらいまでスマホを充電しながら情報集取して、それでやっと寝ました。

 

 

2019年10月13日の朝

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起きると、水はだいぶ引いていました。

家の中も水は引いていましたが、道路は水浸し。


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の外の汚れは高圧洗浄機を使って手早く掃除。

 

 

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の中は・・・50センチは間違いなく浸水。

ひどい有様です。

カーペットはもう使い物になりませんね。

 

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の部屋は畳なんですが、そこは被害甚大。

畳は水を吸って使いモノになりません。

畳を取って、フローリングに張り替えることにするそうです。

 

結構絶望的。東日本大震災の時にも怖い思いしたけど、それとは違った怖さがありました。

私が起きたのは朝の8時くらい。みんなもう掃除を始めてた。

疲れてると思って起こさなかったんだろうけど、最初から手伝えなくて申し訳ない気持ちです。

 

れを書いているのは、この翌日の10月14日です。

この時は、自分のことで手がいっぱいで他の場所なんて気に掛ける余裕はありませんでした。

でも街の中を歩くと、悲惨な状況がたくさん見えてきました。

市内では亡くなった方もいました。

車がダメになった方も。避難をして家財道具がほとんどダメになった方も。

それに比べれば私が個人的に失ったものは少ないです。お金を出せば取り戻せるものなので。

 

今回の対処で悪かったのは、甘く見ていたこと。

準備はちゃんとしていました。でも、家に浸水するのは現実感がなかった。

川に比較的近い地区の中では水害に強いと聞いていましたから。

過去がそうであったから、必ずしも同じ結果になるとは限りません。

 

最悪の場合を想定して動くべきだと学びました。

今回の災害で学んだことは結構多いです。

結構私自身の考え方やライフスタイルにも影響してくるような事象でした。

 

皆さんも災害を甘く見ず、少なくとも後で後悔だけはしないように行動してくださいね。

私はいろいろ反省です。

やれることはやっていたつもりでしたが詰めが甘かった。